秋の物見遊山 / 大徳寺
特別拝観に乗じて、門前菓子 門前料理を食する
ものみ‐ゆさん【物見遊山】 物見と遊山。見物して遊び歩くこと。
実に味気なく三省堂大辞林に書かれている。
「寺での修行を終えた後、他の寺へ修業遍歴の旅に出る。」
この意味が「遊山」の原義とするなら、「物見」の意味はどうであろうか。
京への物見の歴史は何を見てきたのだろう。
同じく辞書で「物見」と引くと、
1.眺望のために設けられた施設。見物のための場所。
2.敵軍の所在 勢力 布陣などを偵察すること。また、その任務にあたる兵もしくは小部隊。斥候(せつこう)。
3.名所や人でにぎわう所へ行って見ること。
4.見るだけの価値のあるもの。みもの。
5.外を見るために設けた窓。牛車(ぎつしや)の網代(あじろ)や立て板に設けた窓。壁や編み笠などに設けた穴。城や屋敷の一部に外部を見るために設けたやぐらや楼など。
6.大型和船の尾倉内部に設ける、船底の淦水(あかみず)のたまりぐあいを見る所。
などと展開されている。
これで「物見」のニュアンスが少々精彩を放ってくる。
つまり、小生はこう読み取る。
「明日に生きる糧を得ることに繋がっていること」と。
さて、紅葉の映える庭園やお寺を中心に、今年も行楽客が京都に押し寄せてくる。通常非公開の文化財が特別公開されるのもこの時季で、入洛客に拍車がかかる。
「秋の特別公開」「秋の特別拝観」更には「京都非公開文化財特別公開」と冠もエスカレートし、行楽気分が煽られる。
しかし、何れも行列を伴う混雑が予想され、風情どころではない。
朝一番の拝観にするなど、工夫が必要である。
そこで、紅葉狩、門前菓子、京料理を、どのようにセットするかに趣向を凝らす。
エリアで切るか、時代で切るかなどして、順路を組むと、マイプランができる。
例えば、朝一番に洛北紫野の「臨済宗大徳寺派総本山大徳寺」に的を絞られてはどうだろう。
本坊法堂のほか塔頭二十一院ある中、普段から公開されている塔頭は四院ある。
堂内 庭園は特別拝観時のみ公開で、今秋は五つの塔頭が非公開文化財の特別拝観を行っている。
塔頭ごとの茶室 庭園 襖絵は各々の世界観があり見落とせない。
高桐院(こうとういん)の受付では是非抹茶を所望しておかれるのが良い。
客殿の南庭園に臨み、毛氈の敷かれた縁にて、抹茶と京菓子がいただける。
門前の喧騒や境内の物音から遮断された時の流れと景色の囁きが、きっと肌に問い掛けてくれることだろう。
昼食は大慈院内にある「泉仙の鉄鉢(てっぱつ)料理」をいただく。
午後は大徳寺東側の今宮神社への参道を散策しながら、大徳寺納豆の「磯田」や、あぶり餅の「いち和」や「かざりや」に立ち寄るのが定番といえる。
秋の特別展 (京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/koto/momiji/05tokubetu/index.html
紅葉の名所 (京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/koto/momiji/meisho/index.html
京都の紅葉動画 (京都新聞)
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/koto/themomiji/themomiji1.html
歴史街道2004/10/18 京都紫野大徳寺 (ABC朝日放送)
http://www.asahi.co.jp/rekishi/04-10-18/01.htm
大徳寺塔頭特別拝観 (京都春秋)
http://kyotoshunju.com/?post_type=temple
鉄鉢料理「泉仙」(泉仙)
http://www.nattou.com/essay/izusen.html
今宮神社のあぶり餅 どっちが美味しい(Naver まとめ)
https://matome.naver.jp/odai/2149403636361528701