春期特別展 樂歴代~長次郎と14人の吉左衞門~
現在から450年もの昔、『村田珠光』が創始し『利休』により大成された『佗び茶』。
『利休』は、1人の陶工にその精神性を現した茶碗を造らせた。
当時、まだ呼び名すらなかった新たな茶碗は、『今焼茶碗』や『聚樂焼茶碗』などと呼ばれ、
人々に少しずつ認識されていった。
そして、その陶工こそが、樂家の初代である『長次郎』であった。
『利休』と『長次郎』この2人の出会いから、『樂家』また『樂焼』の歴史が始まります。
当時、『長次郎』は、『田中宗慶』とその2人の子『庄左衞門(宗味)』『吉左衞門(常慶)』とともに樂焼の工房を構え、茶碗造りを行っていました。
この『吉左衞門(常慶)』が代を継ぎ、またその子が『吉左衞門(道入)』を名乗り、脈々と歴代が繫がっていきます。
長次郎を初代とし、現在で14人目の吉左衞門。
それぞれの時代を生き、それぞれが己の世界を築きあげてきました。
決して踏襲することなく。
本展は、初代・長次郎の代表作の1つ黒樂茶碗「面影」をはじめ、2代常慶の黒樂茶碗「黒木」、3代道入の赤樂筒茶碗「山人」など、当代・吉左衞門の焼貫黒樂茶碗「女媧」まで、歴代の作品が並び、各々の時代の中での創造性に視線をあて展観致します。
数寄事とは好きになること。鑑賞の始まりも同じです。
『長次郎と14人の吉左衞門』
その中からお気に入りの茶碗を一つ見つけて頂けたなら、
それは素晴らしい数寄事の始まりとなるでしょう。
☆★☆★ 春期特別展 樂歴代~長次郎と14人の吉左衞門~ ☆★☆★
■開催日時:2016/3/12~6/26 10:00~16:30 (入館は16:00まで)
休館日/月曜日(祝日は開館)
■開催場所:樂美術館 京都市上京区油小路通一条下る
■料 金:大人1000円 大学生800円 高校生400円 中学生以下無料
■お問合せ:075-414-0304
■U R L:http://www.raku-yaki.or.jp/