浅葉克己個展「アサバの血肉化」
2016年京都dddギャラリーの幕開けを飾るのは、日本国内はもとより、世界中から信望の厚いアートディレクター、浅葉克己氏による「アサバの血肉化」展です。
日本美術の伝統と現代デザインをつなぐキーワードとして、美術史家・山下裕二氏が提唱してきた「血肉化」という概念。これにいたく共鳴した浅葉克己氏は、早速自筆の書で「血肉化」としたためました。
強烈な好奇心と向上心で古今東西、高尚なものからサブカル、ポップカルチャーまで、あらゆる事物を見聞きし咀嚼して、アサバデザインとして昇華させてしまうしなやかさの中に存在する頑なさ。
「日本美術の豊饒な養分を、ガシガシと噛み砕いて、グッと飲み込んで、内臓からしっかり吸収して、血となり肉となるように活かしてくれるデザイナーが現れてほしい」という山下氏の期待を体現する浅葉氏。文字通り血肉化されて自身のものとしたデザインの数々が、有機的に変貌しながらggg(東京)、CCGA(福島)を経て、ここ京都でまた異なる姿をあらわにします。
衰えることを知らない創造欲、しつこいくらいの継続力、レタリングと書そして卓球で鍛えた身体力をベースに生みだされるアサバデザインを、次の時代を担う若者たちに血肉化していただきたい。
●浅葉克己(Katsumi Asaba)/アートディレクター
1940年神奈川県生まれ。桑沢デザイン研究所、佐藤敬之輔タイポグラフィ研究所、ライトパブリシティを経て、75年浅葉克己デザイン室を設立。以後アートディレクターとして、日本の広告デザインの歴史に残る数多くの作品を制作。代表的な仕事に、西武百貨店「おいしい生活」、サントリー「夢街道」、武田薬品「肉体疲労にAじゃないか」、キリンビバレッジ「日本玄米茶」パッケージデザインなど。中国に伝わる生きている象形文字「トンパ文字」に造詣が深い。日宣美特選、東京TDC賞、毎日デザイン賞、日本宣伝賞・山名賞、日本アカデミー賞最優秀美術賞、紫綬褒章、東京ADCグランプリ、旭日小綬章など受賞多数。東京TDC理事長、東京ADC委員、JAGDA会長、AGI(国際グラフィック連盟)日本代表、桑沢デザイン研究所10代目所長、東京造形大学・京都精華大学客員教授。卓球6段。
ギャラリートーク
日時:2016年1月15日(金) 16:00-17:30
出演:浅葉克己+山下裕二
会場:京都dddギャラリー
入場無料、要予約、定員60名
*参加ご希望の方は、2016年1月5日(火)11:00よりこちら からお申込みください。オープニングパーティ
日時:2016年1月15日(金) 17:30-19:00
会場:京都dddギャラリー
第206回企画展
☆★☆★ 浅葉克己個展「アサバの血肉化 ☆★☆★
■開催期間:2016/1/15~3/19 11:00~19:00(土曜日18:00まで)
休館日/祝日・日曜
■開催場所:京都dddギャラリー
〒616-8533 京都市右京区太秦上刑部町10
地下鉄東西線 太秦天神川駅1番出口 徒歩3分
駐車場 なし ※公共の交通機関をご利用ください。
■料 金:入場無料
■お問合せ:075-871-1480
■URL :http://www.dnp.co.jp/gallery/ddd/