第202回企画展 ラース・ミュラー 本 アナログリアリティー
スイスを拠点として、国際的に活躍する出版者であり、デザイナーでもあるラース・ミュラー。
氏は1983年以来、建築、デザイン、タイポグラフィー、さらには社会問題などの幅広いテーマを取扱いながら、何よりデザイン性に優れた数々の本を世に送り出してきました。鋭い選択眼によってコンテンツを選び、また同様の厳しさを持ってその内容に最適な表現形式や素材を追求する姿勢は、他の追従を許しません。ひとりのデザイナーとしての創作に対する信念を前面に出すことを自制しながらも、自身の原点が現代スイスグラフィックデザインの伝統にあることを、一冊一冊の中で巧みに表現しているのです。
本展ではそんなミュラー独自の世界を形づくっている作品の中から、テーマや形式へのこだわりを具現化する100冊を厳選し、2014年12月ハンガリー・ブダペストの「Liget Budapest’s House of Hungarian Music 国際設計競技」において最優秀を受賞するなど、世界的に注目を集める建築家藤本壮介氏の展示デザインで紹介されています。
■ラース・ミュラー
1955年ノルウェー生まれ。1963年、スイスに移り、チューリッヒでグラフィックデザインを学んだ後、1981年、アムステルダムのデザイン事務所、トータルデザインにて、ウィム・クロウェルのアシスタントとして働き、本とブックデザインへの興味に目覚める。1983年、建築、デザイン、タイポグラフィー、アート、写真に焦点を当てた出版社をバーデン(スイス)に設立。スイスを代表するグラフィックデザイナー、そして教育者でもあったヨゼフ・ミューラー=ブロックマンは彼の厳格な師であり、友でもあり、多大な影響を受ける。現在、ラース・ミュラーデザインスタジオ/出版社は、チューリッヒに拠点を置く。スイスをはじめ、ヨーロッパ各国の大学で教鞭をとり、熱心な教育者としても知られる。2009年、ハーバード大学大学院デザイン学部の客員講師に就任。国際グラフィック連盟(AGI)国際会長(2013年-2015年)。■藤本壮介
1971年北海道生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。2000 年藤本壮介建築設計事務所設立。2005年を皮切りに若手建築家の国際的な登竜門であるAR award を3年連続で受賞し一躍注目を浴びる。2014年、ウォールストリートジャーナル建築部門イノベーター賞、モンペリエ国際設計競技最優秀賞受賞。 2013年、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリー・パビリオンを最年少で設計。同年、マーカス建築賞受賞。2012年、第13回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館の展示で金獅子賞受賞。〈代表作〉サーペンタイン・ギャラリー・パビリオン2013(2013)、House NA(2011)、武蔵野美術大学図書館(2010)、House N(2008)ほか。
☆★☆★ ラース・ミュラー 本 アナログリアリティー☆★☆★
■開催期間:2015/4/10~5/30 11:00~19:00(土曜日18:00まで)
休館日/日曜・祝日
■開催場所:京都dddギャラリー
〒616-8533 京都市右京区太秦上刑部町10
地下鉄東西線 太秦天神川駅1番出口 徒歩3分
駐車場 なし ※公共の交通機関をご利用ください。
■料 金:入場無料
■お問合せ:075-871-1480
■URL :http://www.dnp.co.jp/gallery/ddd/