春季特別展 高麗茶碗 / 野村美術館
高麗茶碗(こうらいちゃわん) とは、朝鮮半島で焼かれた茶碗の総称です。
そのほとんどは李朝時代に焼かれたものですが、当時、日本では朝鮮のことを高麗と呼んだため、高麗茶碗と呼ばれました。
高麗茶碗は、元来は朝鮮の人々が日用雑器として使っていたものを、茶人たちの審美眼に依って見い出されて、抹茶碗に見立てられたものです。
千利休の高弟である山上宗二の『山上宗二記』に「惣テ茶碗ハ唐茶碗スタリ、当世ハ高麗茶碗、瀬戸茶碗、今焼ノ茶碗迄也、形(なり)サヘ能候ヘハ数奇道具也」とあるように千利休の時代には高麗茶碗が盛んになります。
たくさんの種類がある高麗茶碗を、これまでの調査研究から生産時期によって分類し、初期(16世紀中ごろまで)・中期(16世紀後半~17世紀前半)・後期(17世紀後半)に整理して、高麗茶碗の変遷がわかるように展示されています。
この展覧会は前期・後期で全面的に陳列替が行われます。
野村美術館
【後期】2015年4月21日(火)~6月7日(日)
《主な展示作品》 【※ 前期展示品は 前 、後期展示品は 後 と表記】
初期 井戸茶碗 銘 坂本(朝鮮王朝時代 16世紀 前)・粉引茶碗(朝鮮王朝時代 16世紀 前・後)・三島茶碗 銘 土井(朝鮮王朝時代 16世紀 前)等。
中期 彫三島茶碗 銘 池水(朝鮮王朝時代 16世紀 後)・黄伊羅保茶碗 銘 武蔵野(朝鮮王朝時代 17世紀 前)・狂言袴茶碗(朝鮮王朝時代 17世紀 前・後)・絵御本茶碗(朝鮮王朝時代 17世紀 前・後)等。
後期 立鶴茶碗(朝鮮王朝時代 17世紀 前)・茂三茶碗(朝鮮王朝時代 17世紀 前・後)・御本判使茶碗 銘 いすか(朝鮮王朝時代 17世紀 後)等。
☆★☆★ 高麗茶碗 ☆★☆★
■開催日時:2015/3/7 ~ 6/7 10:00~16:30
休館日/月曜日(5/4は開館)
■開催場所:野村美術館
京都市左京区南禅寺下河原町61
■料 金:一般700円 高大学生:300円 小中学生:200円
■お問合せ:075-751-0374
■URL :http://www.nomura-museum.or.jp/