英国叙景 -ルーシー・リーと民芸の作家たち
オーストリアのウィーンに生まれた陶芸家ルーシー・リー(1902-1995)は、1938年、戦争の危機が迫るなか、イギリスに渡ります。ロンドンに居を定め、服のためのボタン制作をしながら困窮に耐え作陶を再開し、やがて静謐さに満ち洗練された都市の陶芸ともいえる作品を制作しつづけました。
リーは、ロンドンでの制作を始めたころ、バーナード・リーチ(1887-1979)を訪ねます。イギリス陶芸界の第一人者であったリーチとの交流は生涯にわたってつづき、リーチを介して、柳宗悦(1889-1961)や濱田庄司(1894-1978)とも知遇を得ました。
リーチとともに日本からイギリスへ渡り、現地で伝統的な登り窯の築窯に尽力した濱田庄司、イギリスからもたらされた伝統的なスリップウェアに触発され、自らの作品に取り入れた河井寬次郎(1890-1966)など、民芸運動の担い手たちには、それぞれにイギリスとの出会いがありました。
本展では、ルーシー・リーとバーナード・リーチの作品を中心に、民芸運動の担い手たちの英国像が映しだされた作品群もご紹介します。
あわせて関連展示として、美術館本館である「大山崎山荘」を建設した実業家・加賀正太郎(1888-1954)とイギリスの深い絆を示す遺品である版画集『蘭花譜』を展示いたします。
※会期中展示替えを行います
関連イベント
アサヒ ラボ・ガーデン提携企画 「ルーシー・リーと民芸の作家たち」
◆日 時 :2014年11月1日(土) 14:00-15:00
◆講 師 :当館学芸員
◆会 場 :アサヒ ラボ・ガーデン(最寄:JR大阪駅・各線梅田駅) ※美術館では開催いたしません
http://www.asahigroup-holdings.com/research/labgarden/
◆内 容 :企画展の理解をより深めるためのレクチャー
◆参加費 :無料
◆定 員 :40名、要申込(抽選)
◆申込方法 :
10月上旬よりアサヒ ラボ・ガーデンのウェブサイト上で受付開始
アサヒ ラボ・ガーデンのホームページよりご応募くださいギャラリートーク
◆日 時 :本展覧会中の第2、第4土曜日 14:00-14:30
◆会 場 :当館展示室
◆内 容 :当館学芸員による展示の見どころ解説
◆参加費 :無料、ただし美術館入館料は別途必要※事前申込不要クリスマス特別企画 「オルゴール・モーニング」
◆日 時 :2014年12月16日(火)-12月25日(木) 11:00-11:20
◆講 師 :当館学芸員
◆会 場 :アサヒビール大山崎山荘美術館 本館2階
◆内 容 :
本館2階に設置しているポリフォン・ムジクヴェルケ社(ドイツ)製オルゴールの「ミカド」は、同社で最大のディスクを使用するモデルで、豊かで力強い音色を特色としています
本イベントでは、学芸員によるディスクの交換実演や解説を交えながら3曲を演奏、ご紹介いたします
100年前より変わらない響きをじっくりとご堪能ください
◆参加費 :無料、ただし美術館入館料は別途必要 ※事前申込不要
■開催日時:2014/10/11~2014/1/4 10:00~17:00(入館16:30まで)
休館日/月曜日 (祝日の場合は翌火曜、ただし11/17、25、12/1、8日は開館)
[年末年始休館]2014/12/26~ 2015/1/2
■開催場所:アサヒビール大山崎山荘美術館
京都府乙訓郡大山崎町字大山崎小字銭原5-3
■料 金:一般900円 高大生500円 中学生以下無料
■お問合せ:075-957-3123
■URL : http://www.asahibeer-oyamazaki.com/
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