更紗・びいどろ・阿蘭陀
都会の喧噪とは遠く、
早春の山中に静かに佇むミホ・ミュージアム。
冬眠していた虫たちが姿を表わす頃になり、
MIHO MUSEUMでは、
2014年春季特別展「江戸の異国万華鏡 ―更紗・びいどろ・阿蘭陀」
が開催されます。
鎖国下の江戸時代、限られた窓口からとは言え、わが国には想像以上に豊富な品々が海を越えてもたらされていました。なかでも、西洋との主要な懸け橋となったオランダの船に舶載された新奇で美しい工芸品は、当時の日本人の心を強く掴みました。その感動は、当時の人々にとって、同じ頃ヨーロッパより伝わった万華鏡を覗くような心地だったのではないでしょうか。
本展では、江戸時代の様々な舶来品のうち、主にオランダ東インド会社によって輸入された工芸品―多くの人々に愛されたインド更紗、びいどろと呼ばれ和ガラスの手本にもなったヨーロッパ製ガラス器、阿蘭陀と呼ばれ珍重されたデルフト焼を中心とするヨーロッパ陶器を取り上げ、それらが当時わが国でどのように愛でられ、使われたかに焦点を当てて展観します。江戸時代に舶来し伝世した数々の裂(きれ)やうつわそのものと共に、更紗で仕立てた衣服や小物類、ヨーロッパ製ガラスの模製から始まり独自に深化した和製びいどろ、乾山を始めとする阿蘭陀写陶器など、様々な受容の形を概観します。
数百年の時を経て現代まで大切に伝えられた様々な裂やうつわから、外来の文物を選りすぐり、さらに見事に昇華させて自らの文化に取り入れる、日本人の卓越した美意識に迫ります。
※会期中展示替えがあります。
更紗杜若文様縫合小袖
更紗:インド 17~18世紀
仕立:江戸時代後期
文化学園服飾博物館蔵
展示期間:4月29日~6月8日
(※3月15日~4月27日は、特殊撮影による実寸の3Dグラフィック展示)
講演会が開催されます。
☆「長崎・出島をめぐる びいどろと阿蘭陀」
■開催日時:3月22 日(土) 14:00~
■講師 :岡 泰正 神戸市立博物館 展示企画部長・学芸員
■定員 :先着100 名様(当日美術館棟受付にて整理券配布)
■会場 :南レクチャーホール
☆「更紗に魅せられて」
■開催日時:4月20 日(日) 14:00~
■講師 :梶谷 宣子 メトロポリタン美術館終身名誉館員
鈴木 一弘 鈴木時代裂研究所代表
■定員 :先着100 名様(当日美術館棟受付にて整理券配布)
■会場 :南レクチャーホール
☆「インド更紗の技法」
■開催日時:5月17 日(土) 14:00~
■講師 :吉岡 幸雄 染司よしおか当主
■定員 :先着100 名様(当日美術館棟受付にて整理券配布)
■会場 :南レクチャーホール
☆「茶の湯の中の異国趣味」
■開催日時:5 月18 日(日) 14:00~
■講師 :熊倉 功夫 静岡文化芸術大学学長
■定員 :先着100 名様(当日美術館棟受付にて整理券配布)
■会場 :南レクチャーホール
ご招待券を10組20名様にプレゼントいたします。
申込〆切 2014年3月19日
2014年春季特別展「江戸の異国万華鏡 ―更紗・びいどろ・阿蘭陀」
■開催期間:2014年3月15日(土)~6月8日(日)
■開催会場:MIHO MUSEUM
滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300
■開館時間:10:00~17:00(最終入館16:00)
■休館日 :毎月曜日
5月5日、5月6日は開館 5月7日 は休館
■入館料 :一般1,100円、高・大生800円、小・中生300円
■お問合せ:MIHO MUSEUM TEL.0748-82-3411
■URL :http://miho.jp/
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