細見コレクション名品選・麗しき日本の美
様々な時代や分野を網羅する作品で構成されている細見コレクション。
細見美術館では開館以来、コレクションを中心に企画展を催し、日本美術の魅力を紹介してきました。「麗しき日本の美」展は、多彩なコレクションから毎回テーマを設けて開催しているシリーズ展であり、本展で3回目を迎えます。
今回は、この時期にふさわしい花見の様子を描いた重要文化財「豊公吉野花見図屏風」や「北野社頭図屏風」といった華やかな屏風、茶の湯の道具や宴の調度など、季節を彩る美術品を展観します。
重要文化財「豊公吉野花見図屏風」六曲一双 紙本金地著色 江戸初期
桃山の春を謳歌する壮大なスケールの花見を描き、桜を楽しむ人々の表情は穏やかで、繊細な筆致も随所にご覧になれます。
豊臣秀吉が、文禄三年(一五九四)二月二十七日から三月一日にかけて行った、盛大な吉野の花見の様子を描く。
左隻の大きな屋根の蔵王堂へと向かうこし輿に乗る人物が秀吉。大勢の家臣や見物の人々も、穏やかな表情を見せる。
山の下の六田橋から山上の伽藍まで、全山が満開の山桜に埋め尽くされ、金地に白い花が霞のように連なって見える。
秀吉の権勢を示すだけでなく、川で漁をする人や、茶を楽しむ姿、花見に興じて踊る人々など、当時の風俗も細やかに
描き、桃山の祝祭的な空間をよく表わしている。
本展では、季節を感じ、花を愛でる心、人々が集う華やかな雰囲気、もてなしの道具などを通じて、日本の美に触れていただけます。
春の誘いに是否おでましください。
☆★☆★ 麗しき日本の美 ☆★☆★
■開催期間:2014/3/1~5/18 10:00~18:00
休館日/毎週月曜日(祝日の場合、翌日)
■開催場所:細見美術館 京都市左京区岡崎最勝寺町6-3
■料 金:一般1000円 学生800円
■お問合せ:075-752-5555
■URL : http://www.emuseum.or.jp/