葵祭にわか写真学習/本列の勅使の行列に続くのは、「斎王代列」。
衆目が集まり報道写真にもよく使われる行列である。
しかし、本来の葵祭の路頭の儀にはなかった列で、祭りの再興時に賀茂社に縁のある斎王代の列が生み出されたものである。
見物客には王朝風の雅を楽しむのに喜ばれる列である。
命婦(みょうぶ)
女官の通称で、小桂(こうちき)を着用する高級女官。花傘をさしかける。
女嬬(にょじゅ)
食事をつかさどる女官。
斎王代(さいおうだい)
斎王は、平安時代には内親王が選ばれて祭に奉仕したものであるが、現在は未婚の市民女性から選ばれるので、斎王代と称される。
御禊(みそぎ)を済ませた斎王代は、五衣裳唐衣(いつつぎぬものからぎぬ)、俗に十二単(じゅうにひとえ)の大礼服装で、供奉者にかつがれた腰輿(およよ)という輿に乗って参向する。
斎王代は京都一名誉な大役である。しかし、着付けに3時間かかり、その重さ約30キロに耐え、しかも、おしとやかに長時間の行列をこなさなければならない重労働でもある。お役目に心から声援を贈りたい。
駒女(むなのりおんな)
斎王付きの清浄な巫女(みかんこ)で、騎馬で参向するのでその名がある。6騎の女丈夫。
蔵人所陪従(くろうどどころべいしゅう)
斎院の物品、会計をつかさどる蔵人所の、雅楽を演奏する文官で、それぞれ楽器を持っている。
牛車(ぎっしゃ)
斎王の牛車で俗に女房車。
この牛車には、葵と桂のほか桜と橘の飾りがつく。
祭りに使われる葵楓(あおいかつら)は1万本とも1万2千本とも聞く。京北の山地や雲が畑など清き水を好むふたば葵は、祭礼の4、5日前に採集され、乾かぬよう貴船の清流に浸たされ、奉納の日を待っている。この奉納は代々「葵党」と称される羽田家、瀬戸家などが行っている。
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