象牙を使った根付の最高峰・『中村雅俊』展
江戸時代、印籠・矢立て・煙草入れ・袋などの「提げ物」を携帯する際、その紛失や盗難を防ぐ必要から発明されたのが「根付」です。
提げ物を紐で帯に吊し、もう一方の先に根付を取り付けて留具としました。象牙や牛の角など動物の骨、陶器や金属を素材として、日本人独特の器用さで精巧な彫刻が施されています。
私が根付に出会って、幾十年の歳月が過ぎました。 この間、優れた根付が欧米に流出していることを知り、また日本の作家たちが心根を傾けて小さな素材に精緻な造形を施している姿を見るにつけ、「日本の良き伝統芸術を、日本人の手によって、日本に保管したい」と考えるようになりました。その想いが結実したのが京都 清宗根付館です。京都市に現存する唯一の武家屋敷を修復し根付専門の美術館として2007年秋に開館いたしました。春・夏・秋・冬に期間を限定し、私のコレクションから選び抜いた作品を展示しています。 どうぞ、日本の伝統美・根付を心ゆくまでご鑑賞ください。
京都 清宗根付館 館長 木下 宗昭
私は、いかにも精緻にこさえられた根付に出会ってから、
骨董市などに出かけ根付を見つけ、数奇者気取りでキーホルダーや携帯ストラップにつけて利用しています。
この記事を書くまで、清宗根付館のことに不案内でした。
根付の総点数は約400点に及ぶとのこと、この機会に是非出かけたく思います。(五所光)
■開催日時:2013/2/1~2/28 10:00~17:00
■開催場所:京都清宗根付館
京都市中京区壬生賀陽御所町46番地1
■入館料金:一般1200円 中高生600円
■お問合せ: 075-802-7000
http://www.netsukekan.jp/