松尾大社 山吹まつり
松尾大社境内は、京都随一の数を誇る山吹が咲くところで知られます。
品種としては現在、「一重(ひとえ)」「八重(やえ)」「菊咲(きくざき)」の三種類で、八重咲き型が最も観賞用に好まれているようです。
山の谷間で枝が風に揺れ動くさまから「山振」と呼ばれたのが語源といわれ、『万葉集』に山振と記した歌があります。
太田道灌は、ある日鷹狩りに出た際、雨に降られたため近くの小屋に入って蓑みのを貸してくれるよう申し入れたところ、若い女性が無言で山吹の花を一枝差し出しました。
道灌は花を貰いに来たのではない、誠にけしからんと怒って帰ってしまいました。
後日、この件を聞いたある人が、八重山吹の花に実のならないことを我が家に蓑が一つも無い侘びしさに掛けて、古歌の心を伝えたのだと道灌に教えたのです。
その古歌とは「七重八重 花は咲けども山吹の みのひとつだになきぞかなしき」
醍醐天皇の皇子(914-987)の兼明(かねあきら)親王『後拾遺(ごじゅうい)和歌集』
道灌は無学を恥じ、これより歌道に励んだといわれます。
春のライトアップが5/3(祝)に行われ、一ノ井川沿いの山吹と庭園がライトアップされます。
拝殿では奉納演奏”草雲会”も行われ、終日境内各所でさまざまな芸奉納が繰り広げられます。
松尾大社 山吹まつり
■開催日時:4月10日~5月5日
■開催場所:松尾大社
京都市西京区嵐山宮町3
■料 金:境内見学無料 庭園宝物館拝観‥500円、ライトアップ‥500円
■お問合せ:075-871-5016
■U R L:http://www.matsunoo.or.jp/