特別展示「御土居 洛中洛外のはざま−御土居跡(西九条周辺)出土品を中心として−」
平成 30年度の京都市有形文化財に、「御土居跡西九条周辺出土品」477点が一括して指定されました。このたび、京都市考古資料館では、文化財指定を記念して、令和元年度前期特別展示「御土居 洛中洛外のはざま−御土居跡(西九条周辺)出土品を中心として−」を開催します。
御土居は、戦乱の末に天下統一を果たした豊臣秀吉が、天正 19年 (1591)に築造させた、京都を囲い込むための土塁と堀による大規模な惣構です。北は上賀茂から鷹峯、南は東寺、東は鴨川、西は紙屋川(天神川)におよび、その総延長は約 22.5kmという一大土木事業でしたが、その実態については不明な点が多い。
さて、市有形文化財に選定された西九条周辺出土品は、御土居の南東端にあたる箇所、東寺の二町東の南北方向の土塁の東側の堀からの出土品です。これらは、16世紀末から17世紀後半の希少性が高く残存状況の良好な遺物群で、当時この周辺(東寺の東側)に住んだ人々の生活の一端を示す資料です。
今回の展示では、これまでの発掘調査で明らかになってきた御土居跡の様子を写真や図面などで紹介するとともに、市の有形文化財に指定された「御土居跡西九条周辺出土品」を中心に、洛中・洛外のはざまである御土居周辺の人々の暮らしのようすをご紹介します。
今回、有形文化財に認定された資料は、公家町遺跡出土遺物群のうちの安禅寺杉之坊の穴蔵と櫛笥家の土坑から出土したものです。いずれも、京都市内では類例の少ない古伊万里(肥前磁器)が多数含まれており、江戸時代前期の公家屋敷で用いられた焼き物の実態を伝えています。これらを中心に、京都市内の他遺跡出土の古伊万里をあわせて紹介します。
京都市考古資料館創立 40周年記念・ICOM 京都大会開催記念
☆★☆★特別展示「御土居 洛中洛外のはざま−御土居跡(西九条周辺)出土品を中心として−」☆★☆★
■開催日時:2019/7/13~11/24 9:00~17:00(受付終了16:30)
休 館 日/月曜日(祝日の場合は開館、翌平日が休館)
■開催場所:京都市考古資料館 1階特別展示コーナー
〒619-0238 京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町265番地の1
■主 催:京都市考古資料館・公益財団法人 京都市埋蔵文化財研究所
■入 館 料:無料
■お問合せ:075-432-3245 E-mail:museum@kyoto-arc.or.jp
■URL :http://www.kyoto-arc.or.jp/museum/