春期特別展「大勢至菩薩―祖師報恩のかたち―」
勢至菩薩は観音菩薩と共に阿弥陀如来の脇侍として比較的良く知られている尊格です。浄土宗では、元祖法然上人が勢至菩薩の化身であるという信仰を基盤に、勢至菩薩を独尊で制作しお祀りしてきました。この様な信仰は法然上人と勢至菩薩の関係を説く伝記などによって永らく語り継がれ育まれています。
本展では、ゆかりの寺院に伝来する豊富な文化財を通して、東アジア仏教圏においても珍しい勢至菩薩信仰を中心に、浄土宗における祖師信仰の一側面を紹介します。
~館長ごあいさつ(図録より抜粋)~
浄土宗寺院や浄土宗関係機関が設立した多くの幼稚園や保育園では、園の入り口近くに「勢至丸さま」の像が建立されています。これは宗祖法然上人の幼ない頃のお姿をお像にしたもので、「勢至丸」とは法然上人の幼名です。(中略)勢至菩薩の名前の由来となっているmahāsthāmaprāpta(マハースターマプラープタ)とは「大きな勇気を得た」という意味で、「さあ、がんばってみよう」と園児たちを励ます存在が勢至丸さまなのです。法然上人が、信念に基づいて新たな道を切り開かれていったのも、その並外れた知性に裏付けられ深められた確信によって、大きな信念と勇気を得られたからに他なりません。
その意味ではまさしく宗祖は大勢至菩薩の化身なのです。
<春期特別展関連講演会「勢至菩薩と法然上人―大勢至菩薩展鑑賞のために―」>
■期 間:2017年6月11日(日曜)14時~(13時30分開場)
※入場無料、事前申込不要
■場 所:佛教大学宗教文化ミュージアム 宗教文化シアター(アクセス・周辺マップ)
■定 員:130名
■講 師:植村 拓哉(本館学芸員)
平成29年度春期特別展
☆★☆ 大勢至菩薩―祖師報恩のかたち― ☆★☆
■開催期間:2017/5/20~6/18 10:00 ~17:30
休館日/月曜日(但し5月22日は開館)
■開催場所:佛教大学宗教文化ミュージアム 第一研究成果展示室(アクセス・周辺マップ)
〒616-8306 京都市右京区嵯峨広沢西裏町5-26 広沢キャンパス
■料 金 :無料
■お問合せ:075-491-0666
■URL : http://www.bukkyo-u.ac.jp/facilities/museum/