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    京都ミステリー紀行

    キツネとタヌキはどちらが悪い(その5)

    ~理由なく化かす狸、理由あって化かす狐~

     さて今回はキツネに比べるとタヌキというのはワンパターンで独創性に欠けるというお話から。

     

     後鳥羽上皇が水無瀬に離宮を有していた頃のこと。北面の武士に源の三兄弟というのがいた。ある日、兄弟揃って水鳥を捕りに行こうという話になったのだが、「あの古池には妖怪が出るからやめておけ」というアドバイスを受けて上の兄と下の弟は行くのをやめたのに、真ん中の仲俊というのは「俺は行く」と闇夜に古池へと向った。
     池の端で獲物を待ち構えていると突如として水面が光り、何と仲俊が伏せていた松の木めがけて突っ込んできた。
     仲俊は弓をつがえたが光るモノは松の木と水面とを素早く動き、弓矢の狙いを定めることが出来ない。そこで太刀を抜いて斬りかかろうとすると、光の中から不気味に笑う老婆が現れた。
     それを見た仲俊は「老婆ぐらいなら手で取り押さえられる」と、太刀を捨てて手で取り押さえにかかるが、老婆は笑いながら仲俊を池の中に引きずり込もうとする。
     これはいかん、と仲俊は腰の短刀を抜いて老婆に突き立てた。すると「ギャッ!」と叫び声が上り光も消えた。
     良く見ると、そこにタヌキが横たわっていた。
     仲俊はタヌキの死体を持ち帰ると兄と弟に見せ、豪傑笑いをしたとか。(古今著聞集)


     前に紹介したエピソードでもでもタヌキは老婆に化けていたが、それしかないのか? ワンパターンやないか。しかもアッサリと退治されてるし。
     どう考えてもタヌキはマヌケだ。

     さて、タヌキはマヌケだけれど愛らしく、キツネは狡賢いという話が続いたので、次はキツネの名誉を回復する話にしよう。

     平安京にイケメンの若侍がいた。朱雀門の前を通りかかると飛び切りの美人が佇んでいるではないか。
     早速ナンパしてベッドインに及ぼうとするのだが、美人のほうは「あなたと契ると私は死んでしまいます」と言う。若侍は他愛ない言い訳だと思い「そんなことあらへん」と、ついに一夜を共にした。
     夜も白む頃、美人は「これで私は死んでしまいます。どうか法華経で供養して下さい」と頼む。
     若侍は気安く承諾したが、美人は「信じてらっしゃらないのですね」と、若侍の扇を取り上げ「明日、武徳殿に来てください」と言い残して去った。
     朝になって若侍が武徳殿に行ってみると、一匹のキツネが若侍の扇を顔にかぶって死んでいたのであった。(今昔物語)

    武徳殿(ぶとくでん)は、平安時代に大内裏にあった殿舎の一つ。
    現在は、1899年(明治32年)に岡崎平安神宮西側に造営された。

     このキツネは動物でありながら若侍に恋をしてしまった。恋焦がれるあまり美人に化けて現れたのだが、人間と契れば死ぬと分っていながら一線を越えてしまったと。
     キツネにもこんなのがいるのですね。

     ここでまた話がタヌキのほうに移るが、井上ひさしの『腹鼓記』も主人公のタヌキが人間の女に恋をして、何とかして本物の人間になろうと奮闘努力する。さて、魔力で人間に変化できるかどうかは読んでのお楽しみだが、この作品中、「宮本武蔵も実はタヌキだった」というエピソードがあって、武蔵が女性を避けたのはストイックだったからではなくタヌキだったからだという「真相」が明らかにされた。
     しかし、人間と動物が契れば(早い話がセックスをすれば)死ぬのはどちらか? 動物か、人間か、男性のほうか、女性のほうか、両方か、あるいはどちらか一方か。
     実はこのあたりが良く分からない。こればかりは自分で試すわけにも行きませんので。
    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・408】

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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