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    京都ミステリー紀行

    キツネとタヌキはどちらが悪い(その9)

    ~キツネと対決する武士と商人の違い~

    さて、タヌキではなくキツネが意味も無い悪戯をすることもある。

     

     平安時代、キツネが若い美女に化けて出てきて、「馬の尻に乗せて京まで連れて行ってほしい」と言い、乗せてやったらキツネになって逃げるという噂が広まった。
    そこである武士が「俺が捕まえてやる」と、そのキツネが出るという仁和寺の東へと向かったのである。
     すると確かに若い美女が「京に連れて行って」と声をかけてきたではないか。
    武士は騙された振りをして美女を馬に乗せてやり、そして隙を突いてその美女を縄で縛り付け、「よし、これを仲間たちに見せてやろう」と御所まで帰ってきた。
    仲間たちが待っていて、大喜びで「このキツネを矢で射よう」と言う。
    それでは、と武士が美女の縄を解くと、美女は忽ちキツネの姿になりそのまま逃げていった。そして周りにいた仲間の武士たちもキツネになって消えてしまった。
    武士がハッと気づくと、そこは御所ではなく、鳥辺野の埋葬地であった由。(今昔物語)

    平安時代の葬送の地「餓鬼草紙」

    見事にキツネを捕まえたかと思いきや、全てはキツネに見せられていた幻覚であったと。
    この話、いっそ「キツネが美女に化けて出る」という噂そのものがキツネの流した囮(おとり)だったらさらに面白いのだが。
    しかしこの話、二通りの考え方が出来る。
    ひとつは仲間が捕まったので他のキツネたちが集団で助けに来た、というもの。
    もうひとつは、そもそもこのキツネはわざと捕まったのだ、というもの。
    二つ目が正解なら、最初からキツネたちはこの武士を徹底的に翻弄しようとしたことになる。人間もなめられたものだ。

    話は変わって、キツネの仕返しにはスケールも大きいものもある。

     伏見にあった穀物問屋の店先に50歳ぐらいの女性が来て、「厠(かわや)を借りてくる間、荷物を預かって欲しい」と言う。店の者が気安く引き受けると、その女性は何時までたっても帰ってこない。出先から戻った主人は「見知らぬ人から物を預かったりして災難を受けたらどうするか」と怒り、店の者たちはあっちこっちの厠を探しまくったが問題の女性の姿は無かった。
    仕方なく、取りに来るまで預かっておこうと、桶をかぶせて庭の片隅に置いたわけである。
    さて夜になると、女中さんの叫び声がした。荷物にかぶせた桶が動き出し、家の中に入ってこようとしているのだ。そしてその桶がゆっくりと持ち上がると、下から小坊主の姿が現れた。すると見る間にその小坊主が大きくなっていき、ついに天井を突き破らんばかりの大入道になったではないか。
    店の者たちは逃げまどう。。
    そこへ主人が脇差を持って現れ、「なんでこんな事すんねや、いね!」と怒鳴った。
    すると大入道は、

    「われは大坂の真田山に住むキツネだ。お前の店の者がわが穴に小便をしたので仕返しに来たのだ」

    と答えた。
    主人が大坂に使いに出した番頭に問いただすと、「たしかに小便はしたがキツネの穴とは知らなかった」という。
    主人が大入道に掛け合うと、過失ということで相手も折れて、3日間そのキツネの穴に赤飯と油揚げを供えるという条件で和解が成立した。(太平百物語)

    中々話の分ったキツネである。タヌキではこうはいかないかもしれない。
    「厠(かわや)を借りてくる間、荷物を預かって欲しい」というのは、京都には辻便所(公衆トイレ)があったのでそこで用を足してくる間だけ荷物を預かって欲しいということ。どうも辻便所というのは平安時代からあったようだ。
    しかし、武士はキツネやタヌキを退治しようとするが、商人は話し合いで丸め込もうとするものなのだな。(来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・412】

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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