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    京都ミステリー紀行

    キツネとタヌキはどちらが悪い(その4)

    ~人間の方がしたたかかも~

     今回はまたキツネの話に戻る。
     キツネには知恵があるが、ひょっとしたらそれは人間の知恵ではなかったかという話。

     

     しかしまあ、キツネの知恵というのはいわゆる悪知恵なのだが、それでも知恵があるというのは立派なものである。
     翻って人間はどうだろう。科学の発達などで知識は豊富になったが、知恵は失われて行ってるのではないか。
     それはともかく、今回も『耳袋』から。

     某武家屋敷に山上源兵衛というお茶の先生が出入りしていた。ある日、この源兵衛センセイが寝ていたキツネを驚かせた。先生、何の意味も無くただ単に面白がってキツネに悪い事をしたわけである。人物の小さい先生だな。
     数日後、この武家屋敷の若侍が、何と、キツネが源兵衛先生に化けるところを目撃した。
     はは~ん、さてはキツネのやつ、源兵衛先生に化けてわれわれを騙す気だな。合点した若侍は屋敷に戻ると手薬煉(てぐすね)引いて待ち構えていたのだった。
     ほどなく源兵衛先生がやって来ると、若侍は「このキツネめ!」と先生の頭をポカンとやった。ぶっ倒れた先生に「尻尾を出せ!」とさらに叩きまくると、何と何と、それはキツネではなく本物の源兵衛先生であった。

    葛飾北斎「三国妖狐伝」

     キツネは悪さをされた仕返しに源兵衛先生に化けるところをわざと見せて、若侍が勘違いするように仕向けたのである。これがキツネの騙しの技術。
     悪さをした本人を騙すのではなく、第三者を騙して「あやつり」の道具として使う。ここまで来ると「神の高み」にまで達しているのではないか。
     エラリー・クイーンの後期の作品にも「操り」が出てくる。真犯人が実行犯を操るだけではなく、探偵をも操ったりする。誠に狡猾なのだ。
     ちなみにキツネの妖怪の代表は九尾の狐だが、エラリー・クイーンでは『九尾の猫』である。原題は単に「尻尾の多い猫」なのだが、それをあえて「九尾の」とやったのが翻訳の知恵だろう。

     余談はさておき、例によって今回のエピソードに合理的な解釈を試みる。

     この若侍はかねてから源兵衛先生に何か含むところがあった。そしてついに堪忍袋の緒が切れたとき、「キツネに騙された」と言って誤魔化したのである。

     如何ですか。ただ寝ていただけのキツネを驚かせて面白がるような先生だったわけだ。人間に対しても何か「嫌らしいこと」をしていたに決まってる。
     あくまでも推測だが、源兵衛先生は面白がってキツネを驚かせてやったことを得意気に吹聴していたのだな。そこで若侍が「よっしゃー! これでいこ!」と、意趣返しの決意を固めたわけだ。
     これが人間の知恵だ。
     しかしこの推測が正しければ、キツネは何もしてないのに驚かされるわ、誰も騙してないのに騙そうとしたことにされてしまうわ、大変な災難である。
     やはり人間が一番怖い?
    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・407】

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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