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    京都ミステリー紀行

    キツネとタヌキはどちらが悪い(その3)

    ~やはりタヌキはマヌケなのか?~

    さて前回はキツネの失敗談だったが、今度はタヌキが人を化かしたお話である。「幽霊が年を取る」なんて有り得るか?

     

    『耳袋』より。


     
     

    江戸時代、ある武家屋敷に夜な夜な妖しい影が浮かぶ。一体どんな妖怪なのかと主人の石谷某がその部屋に泊まってみた。
    すると真夜中になって障子に影が映った。「おのれ妖怪!」 石谷はさっと障子を開く。
    そうしたら部屋の中には白髪の老婆がいた。石谷が何者かと誰何するとその老婆は、
    「私はこの屋敷の前の主人の妾であったが、主人に殺されてしまった。だから未だに浮かばれないのだ」
    という。しかし石谷は、「妾ならばもっと若いはずではないか?」と問う。すると老婆は、
    「前の主人の妾だった頃は若かったけれど、今では年を取ってしまった」
    と答える。
    「死んだらもう年は取らないだろう!」と言いながら石谷は刀を抜いて老婆に斬り付けた。
    すると「ギャーッ」と叫んだ老婆はそのまま姿を消した。

    翌朝、石谷が血の跡をたどっていくと、庭の築山の穴の中にタヌキが倒れていたという。
     

    このタヌキは何故若い妾に化けなかったのか。
    修行不足か?
    その程度の変身能力で人を化かすなよと言いたい。
    キツネに比べるとタヌキはマヌケということか。まあ先週の話で、キツネだって正体を見破られたわけだが。

    ところで「幽霊が年を取る」というのは現実にはないだろうが、本格ミステリにはあって、もちろん「何故年を取ったのか」という必然性も付けてある。
    加田伶太郎の「赤い靴」という短編で、若くして死んだ女性の幽霊が何十年も経ってから出てくるのだが、その間の歳月に見合うだけの年を取って現れるのである。 何故か? という謎に合理的な解決が付けられる。
    『加田伶太郎全集』というレベルの高い作品集に収録されているので興味のある方は探してみてほしい。ただ、これはいわゆる全集本ではない。『加田伶太郎全集』という一冊の作品があるのだ。
    この作者は「あまり聞かない名前だ」と思われるかもしないが、その通りで、これは某純文学作家の変ネームなのである。
    さすが、本格ミステリの仕掛けはキツネとタヌキの化かしあいのようなものだから、この名前も凝っている。真面目イメージのある純文学系の作家でも、このような遊び心のというか、洒落が分り本格ミステリの作法も分かっている人がいた。凄いことである、と言いながら私はこの人の本職(純文学)のほうの作品は読んだことがない。

    加田伶太郎という名前のどこが洒落ているのか。頭の漢字を最後に移動させると分かる。

       加田伶太郎 ⇒ 田伶太郎加

    「だれたろうか」 ⇒ 誰だろうか

    このミステリをかいた作家の正体は誰だろうか、という名前になっている。
    キツネもタヌキもビックリかもしれないな。
    さて、人間に負ける事のないように、来週もまたキツネの話を続ける。

    【言っておきたい古都がある・406】

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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