らーめんや あきひで
京都のラーメン通に、聞きました!
ライター
山﨑良平 さん(トライアウト)
京都市在住。本誌「ニュースな街ネタ」「特集」「Watching Carefully」など、
あらゆるコーナーを担当。
「取材の合間はラーメンに限る」と、
カメラマンの車で、普段は愛車のママチャリでは行けない遠方の店を攻める。
高密度スープはどこまでもフレキシブル職人、進化中!
ライター山崎さんのノミネイトは「残りの人生、捧げます」と誓ってフレンチ界からラーメン界へ出てきた同店だ。
「職人ではありたいが、時流で変わる味に合わせる努力もする」という生真面目店主・森島さん。
より美味く、より安くに流れる利用者に意地を張らず、また指針も折らずに順応している。
もちろん、迷走ではなく試行の連続で。
だからこそ悩みも多いが、客や味や生活やプライドと逃げずに向き合うから、
角煮風がフライパンで炙ったソテー風の豚(さすが元フレンチ職人)に、
より太くアップデイトした麺など、少しルックスは変わっても、オリジナリティにブレはない。
「濃い」と表現されるがそうではなく、「密度が高い」スープが、その健在ぶりを証明している。
例えるならより筋肉質に、ガタイが良くなった感のある一杯。
この豚骨・鶏骨・水だけで仕込む高粘度スープが、間違いなくひとつの時代の、また唯一無二のスタンダードである。