• CF!歩み
  • 記事検索
  • aboutus
    京都cf!
    京都の情報発信基地
    • イベントカレンダー
      • イルミネーション
      • 今日あすのイベント
    • ニュースな街ネタ
      • アートイベント
      • グルメイベント
      • ランチ
      • 京菓子・スイーツ
      • 京料理
      • イベント・催事
      • ビジネスニュース
      • 花暦花便り
      • エンタメ
      • ショップ
      • スポーツ
      • 近場でおでかけ
      • 町角のネタ
    • CF的グルメ
      • 京都ラーメン学
      • ラーメン・つけ麺
      • そば・うどん
      • カフェ・コーヒー
      • パン・サンドイッチ
      • 洋食・欧風料理
      • スペイン料理
      • イタリア料理
      • フランス料理
      • ベトナム料理
      • 中華料理
      • 和食
      • 定食・食堂
      • 居酒屋・ダイニングバー
    • 京都人・コラム
      • 五所光一郎:コラム京に癒やされ
      • 五所ブログ:烏丸かわら版
      • 谷口年史:京都ミステリー紀行
      • 木村英輝
      • 高見重光
      • 東郷一重
      • 番外インタビュ
    • 音街京都
      • 京都のライブハウス
      • ClubScene
      • Mojo West Chronicle
      • Mojo History
      • 京都系アーティスト
      • 京都系新人
    • 祭・季節
      • 梅名所 京都
      • 節分祭
      • さくら名所・名木
      • 葵祭
      • 祇園祭
      • 時代祭
      • 洛中洛外観月ポイント
      • 紅葉の特別拝観
      • イルミネーション

    オススメ記事

    • 五山の送り火 今年も縮小で
    • 稲垣尚毅『紡ぐと解く -TSUMUGU TO HODOKU-』
    • くるり「京都音楽博覧会2021」オンライン開催
    • 小早川秋聲 旅する画家の鎮魂歌(レクイエム)
    • 京博「京(みやこ)の国宝—守り伝える日本のたから

    京都ミステリー紀行

    家尊人卑(その13)

    ~やはり武家の女性には重要な役割があった~

     今回も武家の世界は決して男尊女卑ではなかった、という話を続ける。


     

     真田幸村といえば真田十勇士だが、ここではお兄さんの真田信之の奥さん、小松姫を取り上げよう。
     小松姫も相当な美人だった由。有名人の奥さんって、みんな美人だったのでしょうか。凄いですね。

    真田 信繁(さなだ のぶしげ)幸村で知られる
     
    小松姫

    関が原の戦いのおり、奥さんの小松姫が本多忠勝の娘だったからか真田信之は徳川家康に付き、お父さんの真田昌幸と弟の幸村は石田三成に付いた。そして信之の本拠である沼田城は小松姫が出陣した信行の留守を守っていた。
     ここでも城主が不在になった城を正室が守っている。前回の甲斐姫と同じパターンである。
     これが偶然だろうか?
     これが内助の功か?

     城主が城を空ける場合は正室が主に代わって城を守った。正室にはそういう役割があった。そしてそれは象徴的な仕事ではなく職務権限を伴った。
     こう考えるのが妥当ではないか。

     さて、真田昌幸と幸村が三成方へ参じる途中、沼田の城下にさしかかった。城では小松姫が信之との間に出来た子供たちと一緒に留守を守っている。
     ここで昌幸が城に使者を遣わした。

    「これが今生の別れになるかもしれないので、そなた(小松姫)と孫たちの顔が見たい」

    と頼んだのである。
     で、小松姫はどんな返事をしたかというと、

    「「わが殿(信之)は家康様の陣中にあり。たとへ父君弟君とはもうせ、今は敵のあなた様方を城内へお入れするわけには参りませぬ」

     義父である昌幸の頼みをキッパリと断った。
     信之は出陣したので兵力の大半は城から出ている。それに対して昌幸と幸村はこれから戦いに行くわけだから相当な兵力で来ている。
     権謀術数にたけた昌幸をうっかり城に入れようものならどんな結果になるか。
     小松姫の決断に迷いはなかったようである。
     
     逆に考えれば、ここで小松姫が情にほだされて昌幸たちを城に入れようとしたら、城に残った信之の家臣たちには反対できなかったのではないか。正室の意向というのは城主の意向と同じであった。

     これが男尊女卑ですか。
     いやいや、家を守るのが第一。家尊人卑なのである。

     さて、昌幸と幸村は仕方なく城下の正覚寺に入って休息を取った。
     小松姫は家臣に命じて寺にいる昌幸一行を厳しく監視させている。
     沼田城下の正覚寺で「休息」を取っている真田昌幸はその後も小松姫に対して、何とか孫に会わせてくれと重ねての使者を送った。

     その時、城内で小松姫はどうしていたか。

     今回の連載をここまで読まれてきた方ならもうお分かりではないだろうか。

     小松姫は鉢巻を締めて鎧をつけ、長刀を持って城内に残っていた数少ない兵たちを叱咤激励していたのである。
    「気ぃ抜くな~! ガンバレ~ッ!」とか叫んでいたのでしょうか。
     これも甲斐姫と一緒であるな。
     偶然ではなく、気が強かったわけでもなく、女性には本来こういう役割が与えられていたのではないのか? 女性にも「家を守る」という役割があったのだ。

     そこに昌幸からまたもや使者が来た。「ぜひとも孫に会いたい」と。だから「ちょっとでいいからお城に入れてちょうだい」と。

     ここで小松姫は再び決断する。

     「「そんなに孫に会いたいならば、こちらからお伺いいたしましょう」

     小松姫は子供たちを連れて昌幸と幸村がいる正覚寺へ自ら赴いたのであった。

     確かに、純粋に孫の顔が見たいだけならば別に城の中に入る必要は無い。会うだけなら城の外でも出来る。
     「今生の別れに私と孫の顔が見たいのなら、どうぞ見てください」と、昌幸を決して城に入れず、自ら乗り込んできた小松姫に真田昌幸は感服したらしい。
     小松姫が城に帰った後、家臣たちに次のように言ったと伝わっている。

    「「弓矢取る者の妻はこうでなければならぬ。われらが武運拙く討ち死にしようとも、あの嫁がいる限り真田の家は安泰であろうよ」

     関が原では真田昌幸と幸村は負け組になった。
     あたりまえなら命を奪われるところだが、徳川に付いた真田信之や小松姫のお父さんの本多忠勝の陳情があり、助命されて高野山麓の九度山に蟄居になった。このときの助命交渉でも小松姫が裏方で活躍したとも言われている。
     蟄居させられた昌幸と幸村のもとには何くれとなく小松姫から内緒で物品の援助があったとか。

     これが男尊女卑ですか?

    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・288】

     

    谷口年史

    プロフィール、バックナンバーリスト
    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

    Related Posts

    最後に三つの歌

    京都ミステリー紀行 /

    最後に三つの歌

    踏切の自縛霊

    京都ミステリー紀行 /

    踏切の自縛霊

    静原の幽霊

    京都ミステリー紀行 /

    静原の幽霊

    恐怖のアパート・伏見編

    京都ミステリー紀行 /

    恐怖のアパート・伏見編

    イノシシも化けるしカワウソも化ける

    京都ミステリー紀行 /

    イノシシも化けるしカワウソも化ける

    ‹ 家尊人卑(その12) › 家尊人卑(その14)

    季節の特集

    京都さくら散策

    観梅京都2018

    節分
    葵祭特設サイト

    祇園祭

    時代祭



    京都の料理職人


    記事分類

    • ニュースな街ネタ (5,159)
    • 紅葉 (66)
    • イルミネーション (92)
    • 伝統文化・歳時 (685)
    • 京都さくら散策 (230)
    • 祇園祭 (53)
    • 観梅 (34)
    • CF的、京都グルメ (483)
    • 京都ラーメン学 (24)
    • コラム (1,296)
    • 京都サブカル小論 (8)
    • NAKED Eyes (4)
    • REAL FACE (35)

    タグ

    MIHO MUSEUM さくら名木古木 アサヒビール大山崎山荘美術館 アンスティチュ・フランセ関西 ライトアップ 三室戸寺 上賀茂神社 下鴨神社 京都水族館 京都系 京野菜 伏見稲荷大社 八坂神社 北野天満宮 千本釈迦堂 城南宮 壬生寺 大覚寺 嵯峨釈迦堂 平安神宮 平清盛 新風館 日本酒 清水寺 無鄰菴 特別公開 知恩院 神幸祭 節分 紅葉 若冲 葵祭 観梅 豊臣秀吉 還幸祭

    Back to Top

    ClubFame & 京都CF! http://kyotocf.com