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    京都ミステリー紀行

    不破哲三さんの面白い本(その1)

    ~元共産党委員長の話から見えないものが見えてくる~

    m(-_-)m

     「みなさん、あけましておめでとうございます」と言いたいところなのだが、すでに松の内も過ぎてしまった。本来なら先週、1月10日が新年第1回目のはずだったのに、突如として私のパソコンのキーボードが狂い、打ち込んだ文字とは違う字が出てきてしまうのである。ギリギリまで原稿を書いていなかった所にそのトラブル。編集部の助けを借りて不具合は解決したものの締切をはずしてしまったので、栄えある新年最初のコラムはお休み、というか「落ちて」しまった。
     で、今回が新年初めのコラムになる。

     最近、元日本共産党委員長の不破哲三氏が面白い本を上梓された。
     『文化と政治を結んで』(新日本出版社)という。
     以前から不破氏は読書好きで、特にミステリを愛読しておられるとは聞いていた。その人が書いた本についての話ならきっとミステリにも言及があるはず、と思いきや、ないのですね。(しょーもな)
     しかし読んでいると「ああ、この人は本当に本が好きなのだな」というのは伝わってくるし、不破氏の話が事実ならば、そこからユニークな「裏の事実」が垣間見えてくるのである。
     「共産党だからけったくそわるい」と頭ごなしに拒否するのではなく、虚心坦懐、「どんなことを言うのかな」という好奇心を持って読むと、中々面白く、共産党が認めないのではないかというような意外な事実が明らかになったりする。

    不破哲三氏

     さて『文化と政治を結んで』の冒頭は宮本顕治と宮本百合子の12年に及ぶ獄中往復書簡の話が中心になっているが、宮本顕治が投獄されていた12年間にこの2人は1389通(顕治484通、百合子905通)もの手紙を取り交わしている。もちろん検閲があった。その検閲をパスした手紙が1389通もあり、顕治宛のものは獄中に送られているのだから、そのまま獄中に残されていたことになる。
     何と戦時中、「弾圧」の中でも獄中で手紙が保管され、戦後はそのまま持って出ることができたのである。
     検閲はあっても、一旦その検閲を通ってしまうと、その手紙は個人の所有物として何の干渉も受けなかったのである。これが映画かドラマなら、陰険な特高刑事か何かが出てきて

    「女房の手紙? おめえ、情婦じゃねえのか」

    とか言って手紙を取り上げ、読んでケラケラと笑ってから破ったり燃やしたり鼻をかんだりしそうだが、現実には保存された。
     これが弾圧か?
     こんな国、他にあるか?

    宮本顕治委員長(当時・右端)。その左から、野坂参三議長、不破哲三書記局長、松本善明国対委員長
    (1979年衆院選記者会見)

     もうひとつ、私は宮本顕治はずっと囚人(政治犯)として投獄されていたと思っていたのだが、じつは「被告人」であった。何と、昭和19年まで裁判が続いていたのである。この当時の宮本顕治は

    「法廷闘争という重大な任務を担っていた」(不破哲三)

    らしい。「法廷闘争」である。何と、戦時中であるにもかかわらず、日本では法廷闘争が出来たのだ。日本の「弾圧」は問答無用ではなかった。
     しかも市川正一らの幹部が検挙された「3.15」や「4.16」のときには獄外に有力な弁護士集団があり、労農救援会などの組織もあった。こんなのが戦時中にあって弾圧されていないのである。
     ただ、不破氏によると、宮本顕治の場合はそれらの支援がなく、宮本百合子が1人で公判をサポートしていたという。
     何故か? 何故、他の仲間たちは手を貸さなかったのか?

     意地の悪いことを言おう。

     それは宮本顕治が政治犯ではなく、殺人犯だったからではないのか。
     小畑達夫に対するリンチ殺人で裁かれていたから、誰も助けなかったのではないのか。「あいつは人殺しだから」と。

     この辺りの事実関係の是非は立花隆の『日本共産党の研究』を読んでもらって、各人が自分で判断していただければよい。ここでは言及しない。

     しかし、「法廷闘争」というのは「公の裁判の場で自らの主張を展開して戦う」ということである。
     つまり、法廷闘争をやるには裁判制度に対する信頼が必要になる。裁判そのものが「出来レース」ではないという、その信頼(司法の独立)を保障するものは大日本帝国憲法だったはずなのだが。。。
     
     今、不破哲三氏と日本共産党は大日本帝国憲法を認めるのか? それとも否定するのか? 否定するなら「自分たちは法廷で戦うことが出来る」というその安心感は何に由来するのか?

     ところで、どうも宮本百合子は宮本顕治の裁判を傍聴しに行っているようである。
     裁判はちゃんと公開されていた。だから法廷闘争も出来た。

    市川正一氏
     市川正一は法廷で共産党の歴史について語り、後にそれが『日本共産党闘争小史』として本にまとめられている。法廷内でこれだけの言論の自由があったのである。問答無用ではなかった。発言が遮られたりしなかったのだ。もちろん、検察側は「意義あり」を連発したかもしれないけれど、市川正一は発言を禁止されることなく、一冊の本に纏められるぐらいの主張を展開したのだ。

     これが暗黒時代か?

     旧ソビエトや今の中共でこんな法廷闘争が成立するか。

     人は「戦前の美化を許さない」と言う。
     私は「戦前の醜化を許さない」と言う。

     どんな時代でも、良いところもあれば悪いところもあった。
     どちらか一方の事実しか認めないというのであれば、それこそ思考停止であろう。

     不破哲三氏の『文化と政治を結んで』という本は、そこに記されているのが事実だとすれば、その裏側から戦前の評価すべき点が見えてくるのである。
    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・218】

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