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    京都ミステリー紀行

    仏の迷い道(その9)

    ~ちょっと○○な話~

     江戸時代の笑話集『きのふはけふの物語』を読みながらその当時の社会の様子を垣間見ると言いながら、実際は坊さんを笑い飛ばす話ばかりが多くなってしまっているこのシリーズであるが、今回は少しだけ現代の話題も交えてみよう。
     まずは「上(拾遺)の60」から。

     美しい坊主が伊勢参りに行った。宮川で川渡しに頼んで川を渡っていると、その川渡しがこの美坊主を尼さんと勘違いして股間に手を入れてきた。
     美坊主は「アッ」と思い、川渡しも相手が男と知ってうろたえ、咄嗟に

    「あんたのへへ(陰部)には大きなニラ(ラッキョウ)がありますな」

    と言ったので、2人とも大笑いしたとさ。

     まあ、江戸時代から女に間違えられるような美男子(美坊主)はいたということで、特に剃髪していたから余計に男か女かの区別がつかなかったのだろう。
     で、川渡しだが、時代劇で見るとお客を輿に乗せて川を渡ったりしているが、実際はその他にも背負って渡したり浅瀬を一緒に歩いて渡ったりしたいた。このエピソードも原文では「川渡しに手を引かれて渡る」とある。恐らく、衣の裾をまくって川に入り、浅い所を手を引いてもらいながら歩いていたのだ。

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     そこで真ん中まで渡ったときに、川渡しがいきなり襲い掛かって美坊主の股間に手を突っ込むと、何と付く物が付いていたわけである。
     川渡しは慌てて取り繕ったが(って、あれでは言い訳にも何にもなっていないのだが)美坊主は笑って許してくれた。さすがは御仏に仕える身、気持ちが大らかだ、と思いがちなのだが。。。
     この美坊主、いきなりタマタマをいらわれて、怒りも逃げもせず、笑って相手を許している。ということは、ということは、そんなことはお寺でしょっちゅうあった事だったのでは? いや、あったに違いない。だから笑ってられたのだ。
     この話は奥が深い。神聖な伊勢参りをするために渡る川での闇の部分と、神聖な寺院の闇の部分の二つを巧みに描いている。

     とは言うものの、ここでは坊さんが伊勢参りをしているのである。神仏習合だな。こんなことは珍しくなかったのだろう。日本的だ。

     そこで話が現代に飛ぶのだが、現代でも美坊主はいる。なにしろ『美坊主図鑑』という写真集まで出ているのだ。そんなもの誰が買うのかと思うのだが、その図鑑(?)に私の知り合いが2人も登場していたからさらにオドロキである。まあ、これで少しでも仏教が一般の人にとって身近なものになれば良いのだが。

     近年は坊さんの露出度も高まってきて、テレビではお坊さんを集めたバラエティ番組まである。その番組、最初は東京の深夜枠だったので、「ははーん、これはタレント坊主をスカウトするつもりだな」と思ったわけである。つまり「オモロイ坊主」を見つけるための事実上のオーディションだろうと。
     それがそのままゴールデンタイムに出てきたのだから「!?」である。
     いよいよ坊さんも大量に消費される時代になったのか。それとも、これでお寺と民衆との垣根が低くなるのか。
     と、偉そうなことを書いておりながら、私はその番組を見たことが無い。知り合いのお坊さんも出ているのに。
     拙宅にはテレビが無いのでそのような番組を見ることも無いわけだが、知人が出ているので一度ぐらいは見なければと、殊勝にも思い、何とかして見ようとしたのだが、「三時間スペシャル」と書いてあるのを目の当たりにし、「三時間も付き合わされるのか」と心が折れてしまったのであった。
     で、未だに見ていない。
     坊さんが出る番組を見ようとして心が折れたのでは救いようが無いな。

     しかしながらこの番組、出演したお坊さんたちが本当に言いたかったことを言った場面はカットされ、受ける場面だけが放送されているのではないのか。そのうちテレビ局が「こんなことを言ってほしい」と思うことを言ってくれるお坊さんだけに集約されたりしてね。
     何にしても、テレビであれなんであれ、仏教が身近になれば幸いである。

     さてさて、もうひとつ『きのふはけふの物語』からお話を紹介しておこう。
     「上(拾遺)の77」より。

     鷹狩りに行く大名が途中で旅の僧と出会った。そのときの会話。

    「御坊はどこへ行かれるのか」
    「拙僧にも分からぬ」
    「それは面白い。食事を差し上げよう。あの森の中の家で私から聞いたと言ってください」
    「拙僧が言っても証拠が無いので信用してもらえないだろう」
    「それではこれをお持ちください」

    と、大名は小柄(こづか=脇差の鞘の外に差す小刀)を僧に渡した。
     その旅の坊さん、小柄を持って行き、しっかりと食事にありついたのだが、帰り際に短歌を残していった。
     大名が帰って来てその短歌を見ると

    ここに来し
    かかる思ひか
    たびの身に
    なさけある身を
    たのみてぞゆく

     これだけなら普通のお礼の歌のようなのだが、よくよく見れば、隠し文字があったのである。
     五七五七七の最初の文字と最後の文字を繋げると

    「こかたなたしかにをく」(小刀確かに置く)

    となり、「お預かりした小柄はちゃんとお返しいたします」と言っているのである。現代の坊さんでは、中々ここまではやれないだろう。
     それにしても、大名がこの僧と出会ったのは偶然だから、食事と言っても精進料理などは用意していなかっただろう。
     するとこの坊さん、魚や肉もしこたま食ったか?
    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・169】

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