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    京都ミステリー紀行

    仏の迷い道(その14)

    ~御仏の中には女陰(ほと)がある~

     まだまだ続く江戸時代の笑話集『きのふはけふの物語』をネタにしたシリーズだが、今回はまたまた下半身の話題で、昔は女性の局部のことを「ほと」とか「へへ」と言ったということを押さえておかねば笑えないので要注意。
     「御仏」は「身女陰毛」と同音であることから機知を利かせた尼さんの話が「下の36」にある。

     摂津国の中島(今の大阪市中之島あたり)では毎年のように川が氾濫して堤防が切れていた。切れる場所も決まっていて豪農の尼さんが住んでいる前の部分だったのである。
     毎年、補修工事のたびに人足たちのお昼ご飯のときに出す汁をこの尼さんが引き受けて用意していた。
     ところが、いつものように補修工事をしていたのにこの尼さん、その年に限って汁を出さなかったのである。「どうなってるんだ!?」という使いが何回来ても無視するため、「これはけしからん」と村の人たちは代官所に訴え出た。
     代官に呼ばれた尼さんは、「何故、毎年出している汁を今年は出さないのか」と問いただされて答えた。

    (注)「築く」は「つく」、「家」は「け」と読みます。

    「いつもは我が前を築くので汁を出した。今年は隣の家の上を築いたではないか。どうして私の汁が出ようか」

     これを聞いて代官も百姓たちも笑い転げ、この話はそのまま有耶無耶になりましたとさ。

     そう、「私の前(陰部)を突かれたのなら汁(愛液)も出ますが、隣の(別の人の)毛(陰毛)の上を突いても私の汁は出ません」と主張したわけだ。
     その年の賄いの役をケチるための方便である。下半身ネタで物入りな奉仕の役目をパスしたのだな。御仏に仕える身のこの尼さん、まだまだ煩悩とは縁が切れていないのかも。

     この尼さんは「出家」したのではなく、得度して僧侶の資格をもらったのだろう。もちろん、普段から尼の格好はしていたはずである。
     恐らく、本来の当主である旦那さんが亡くなり、新当主である息子が幼少のため、お母さんが「尼」になって後見人として立ったのだろう。これで煩い親戚に介入されること無く財産を守れる。
     しかし、自分の家の前の堤防が切れたときは汁を振舞うが、隣の家の前が切れたのなら隣の家のものが汁を振舞え、というのは筋が通っているようないないような。。。
     お隣はこの尼さんの家のように豪農だったのだろうか?

     さて、煩悩は断ち切り難いという話はまだあって、次は「下の40」である。

     ある寺の長老が重篤に陥り、もう助からないだろうと皆が諦め、「こうなったらもう毒断もくそもない。長老様のお好きなものを差し上げよう」とお酒を持ってきて枕元に置き、「目を開いてください。お好きなものをお持ちしました」と声を掛けると、死にかけの長老が目を開けて、

    「なんじゃ、へへ(女陰)と違うのか」
    と言いました。

     この長老、お酒より女性のほうが好きだったのである。
     しかし、この人が酒飲みだというのはみんな知っていたのだな。
     周りの人たちはここまで来たら「末期の水」より酒だ、と気を利かしたのだが、長老は死ぬ前に酒を飲むよりも女を抱きたかったと。

     やはり煩悩は下半身に宿る。

    (来週に続く)

    【言っておきたい古都がある・174】

    付録
    『きのふはけふの物語』
    下の36
    津の國の中島に、大百性の比丘尼あり。
    毎年中津川の堤がきるゝゆへに、隣郷の百姓共よつて、かの比丘尼が田の前を築く。
    しかれば、嘉例として、人足どもの畫食の汁をば、此尼がとり行ふ。
    ある年、又いつものごとく普請するに、尼何と思ふてやらん、汁を出ださぬ。
    せつせつ使をたつれども頓着せぬ。
    くせ事とて、その時代官へ訴訟すれば、やがて召し出だし、「毎年の儀を、何とて當年おこり申ぞ」と仰ければ、「その事にて候。いつもは我々が前を築かせらるゝ故に、汁を出だし候。當年は、我等田地より下の方きれ申て、隣の家の上を築かせらるゝに、何とてわきから汁を出し候はんや。思し召しわけられ候へ」と申ければ、上下おお笑になりはてた。

    下の40

    ある長老、御患ひもつてのほかにて、今を限りと見ゆる。
    弟子、檀那あつまつて、「さても笑止成御事や。比段にて何毒断もいらぬぞ」とて、酒と盃、枕もとに置き、「これこれ目をひらきて御覽候へ。いつもの御好きのもとにて候」といへば、「へゝかと思ふた」といはれた。
    きのふはけふの物語

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