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    京都ミステリー紀行

    化け狐の正体

    ~人を化かした狐の正体を暴こう~

    幽霊の正体見たり枯れ尾花。
     という言葉もあるが、前回の話のように暗がりに御用心なのは何も人間だけとは限らない。実は人間を化かすキツネが人間に返り討ちにあう事もあって、今昔物語にキツネが人を化かす話で同じ結末のものがある。人間に負けそうになったキツネがどうやって窮地を脱したか。

     

    (1)播磨安高という武士が夜更けの帰り道で美少女に出会った。話しながら歩いているうちに播磨はこの少女がキツネである事を見抜き、刀を抜くと「俺は追剥だ、着物をよこせ」と相手を脅した。すると少女は激しい小便をして、ひるんだ播磨の隙をつきキツネとなって逃げて行った。(巻27第38話)

    (2)宮中に勤める男の妻が外出から帰ってきた。ところが、しばらくするとまた妻が帰ってきた。どちらかが偽物である。最初のほうが怪しい、と思った男はその女を捕えて刀を突きつける。すると女はいきなり小便をして、驚いた男の隙をつきキツネとなって逃げて行った。(巻27第39話)

    両方ともオシッコを引っかけたわけだな。
    これがキツネの定番? まあ、イタチは屁(最後っ屁)だからちょっとはマシか。。。いや、似たようなものか。
    しかしながら、この共通点が真実を示している。
    つまり、これは実話に基づいているのである。実話といっても実際にキツネが人間を化かしたわけではない。そんな事、あるわけ無いんだから。
    ではどういうことかと言うと、刀を突きつけられたのはキツネではなくやはり人間で、その時、恐怖のあまり放尿したのだと。
    実は、これが真相であった。では何故、それがキツネだとされたのだろうか。

    それは「思いやりの心」である。
    1番目の播磨安高の話のほうから説明しよう。
    これは単純明快、播磨はその少女に対して邪な心を抱いてしまった。そして強姦未遂に及んだのだな。で、相手が恐怖のあまり失禁したところ思わずひるんでしまい、その隙に逃げられたと。

    当たり前ならこんなの播磨は断罪、少女も後ろ指さされてしまう。
    しかし「被害者の正体はキツネだった」という事にしてしまえば、被害者も加害者も両方救える。
    男は結局未遂に終ったのだから反省して悔い改め、それ以後は真面目にすれば良い。
    女もおかしな噂を立てられずに済む。だいたい、そんな噂が立てば「本当はやられたんだ」と言い出す人が必ず現れるもので、そういう風評被害から女性を守れるのだ。

    こうして「相手の少女は実はキツネだった」という事にして二人とも救った。
    これは平安時代の知恵だったのではないのかな。
    もうひとつの「妻が2人帰ってきた」話のほうは、もう少し込み入っているが、解きほぐしてみよう。

    これは少し穿った解釈が必要になる。
    「キツネが化けた奥さん」が帰ってくるはずがない。そんな馬鹿げたことはないから。だから「偽物」はキツネではなく、あくまでも人間。
    すると、どうなるか?

    「最初に帰ってきた妻のほうがキツネであった」というのがミソなのである。
    要するに、この旦那さんは奥さんが留守にしていたのを良いことに、自宅に愛人を引き込んでいたのだな。
    そこへ「まさか、まさか」で帰って来るはずのない奥さんが早く帰ってきてしまった。
    驚く奥さんと愛人を前にして、旦那さんはとっさに「こいつはキツネだ!」と刀を振り上げた。
    ビックリした愛人は恐怖のあまり失禁。それを見て旦那さんがひるんだ隙に愛人は命からがら逃げたと。

    つまりこの話は浮気亭主の言い訳であったということ。
    で、奥さんはその見え透いた言い訳を受け入れてあげた。亭主の顔を潰しては可哀そうと。優しい奥さんですね。(笑)

    (次回いよいよ連載400回)

    【言っておきたい古都がある・399】

    連載第400回いよいよ迫る。
    2012年6月5日に第一回「あきれカエル? ひっくりカエル?」から数えて、8年。
    本コラムは、いよいよ8月18日に連載400回目。

    谷口年史

    プロフィール、バックナンバーリスト
    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

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