初観音 頭痛封じのパワースポットに行列が / 頭痛山平癒寺
楊枝のお加持大法要(やなぎのおかじだいほうよう)
頭痛もちの方に朗報である。どれだけ頭痛薬を服用しても、どんな頭痛薬を服用しても駄目、
どうも頭が重い、痛いという方がおられるだろう。
あの後白河法皇の頭痛を取り除いたといわれる、「柳の木と骸骨が封じ込められた観音さん」を祀る別名頭痛山平癒寺こと三十三間堂の「初観音」では、「やなぎのお加持」が受けられる。
平安時代から行われている三十三間堂ので最も重要な法要とされている。
後白河院がひどい頭痛持ちで困っていたところ、それは院の前世の髑髏が富田川に
沈んでいるからで、そこから柳の木が生え、その柳が風に揺れて頭痛になっていると言われた。
川を探すとなんとその髑髏が出てきたため、拾い上げ観音様の頭部に納め、
生えていた柳の木を三十三間堂の棟木に使用した所、後白河院の頭痛がたちまち平癒したそうである。
以来、三十三間堂は頭痛封じの寺といわれ、やなぎのお加持を求める崇敬者が詣でるようになった。
やなぎのお加持は、「千手陀羅尼」を称えながら、7日間加持された浄水を柳の枝でそそぎ、参拝者の頭に注がれる。
千手観音の楊枝手は悪疫を退散させるという信仰から柳の枝が使われている。
志しのお賽銭もあなたの自由の上、お守りの授与を受けても300円である。
修学旅行や観光客のための三十三間堂と決め付けている京都人は、初観音ばかりは詣でなくてはならないのではないか。絶好の結縁日である。
頭痛もちの後白河法皇が一夜にして晴れたと伝えられる信仰を試されてみてはどうか。
2011/1/16(毎年1月15日に最も近しい日曜日)の三十三間堂は拝観料600円もお加持も無料である。
また、同日は、「通し矢」も行われている。
凛々しく、かつ華麗な姿。静寂の一瞬にパッアンと、矢は的を射る。
憂鬱な社会情勢の中、頭痛の種を吹き飛ばし、清々しくも新年に相応しい緊張感に浸られてはどうだろうか。
楊枝のお加持大法要(やなぎのおかじだいほうよう)
日時:平成23年1月16日(日曜日)
場所:蓮華王院三十三間堂
住所:京都市東山区三十三間堂廻町657
問合:075-525-0033
豆辞典
楊枝(ようじ)
楊枝は、飛鳥時代に仏教と共にインドから中国・朝鮮半島を経て日本に伝わった 「歯木」と称される
木の枝の一端を噛んで毛筆の毛先状にしたもの。
お釈迦様が、弟子たちに、歯木で歯を清潔にすることを教えたのが由来といわれる。
中国では、歯木に楊柳(ようりゅう)の木の枝を用いた事から「楊枝(ようじ)」と記されるようになったといわれる
楊枝は、僧侶が身に付けておくべき「十八物」の一つとされている。