街角の饅頭に餅
おはぎはどこで売っているのか
京都で菓子を作り、売るお店は三通りの呼び方がある。
その中で「お団子屋」という呼び名はない。これは関東で使われている呼称である。
京都では「お餅屋はん」「おまん(饅)屋はん」「お菓子屋はん」という。これが和菓子屋さんの別名である。どこも餡子を使っていること、季節感を大切にしているのは共通している。
昔はどの町内にも、それぞれのお店が必ず一軒づつあったと聞く。
そして、「餅は餅屋に任せとけ!」という言い回しがあるように、各々が専門特化しているのが京都である。
それらの使い分けはというと、「お菓子屋はん」ではお客さんへの「もてなし」の菓子を買い、友人達と普段いただくものは「お餅屋はん」「おまん屋はん」で買い求め、上手く使い分けている。
しかし、昨今では、ルーツはともあれ、三者三様に補いあい重なり合いながらの商品構成の店舗があり、判別し難くなってきている和菓子屋もある。
地元で行列のできるお店が、全国からの観光客にまで知れ渡り、連日長蛇の列となって久しい「出町ふたば」は「お餅屋はん」である。
生菓子と赤飯を作り続けて100年を越える、ご近所のお餅屋はんが全国ブランドになった典型ともいえる。
その「出町ふたば」の名物看板商品は、言わずと知れた「豆餅(豆大福)」である。赤エンドウ豆の塩味と大福餅との味わいは実に絶妙で、早い時間に売り切れとなる。 このほか、「田舎大福」、「かぶき団子」も人気が高い。
今の季節なら「栗餅」が良い。しっとりとした餡子と丹波栗とその渋皮の相性はよく、実に旨い。贔屓客の後を絶たないのが頷ける。
「出町ふたば」は赤飯を販売されているから、お餅屋はんと判別できるが、「お餅屋はん」と「お饅屋はん」の区別は付け難い。
○餅とつけば「お餅屋はん」であることはすぐ分かるが、屋号に餅とつかず、「ぼたもち」「おはぎ」などを販売されているとなると・・・・・。分かり辛い。 もち米わ使うか、うるち米を使うか、これらの関係であろうと思われるが。
現実に、「おまん屋はん」の店頭にも“おはぎ”や“お団子”、“お赤飯”などが販売されているのが見受けられる。
この辺りが不勉強で小生には難解である。
余談であるが、「おはぎ」は小豆のつぶ餡が「萩の花」のツブツブに似ているから「おはぎ」と呼ばれ、秋の彼岸に萩の花のごとく”粒餡”を使用し、春の彼岸の頃には”こし餡”を使い「牡丹の花」のごとく見えたことから「ぼたもち」と呼ばれていると、祖母に聞かされたことがあった。
お菓子屋はん 末富 (和の学校)
http://www.wanogakkou.com/culture/030000/030200_kasi.html
おまん屋はん お餅屋はん (京都府生菓子協同組合)
http://www.kyokakouso.jp/kumiai_page/nama_p1.html
おはぎの復活 「今西軒」(京都まにあ)
http://www.linkclub.or.jp/~mcyy/kyo/gourmet/imanishi/imanishi.html