重要文化財 特別公開 2014年 秋「天球院 方丈障壁画」
この度、臨済宗妙心寺派 天球院が秋の10日間特別公開されます。
岡山藩主池田光政(みつまさ)兄弟が、大伯母天久院(姫路城主、池田輝政公の妹)のために寛永8年(1631)から同12年(1635)にかけて建立した寺院、それが天球院だ。
本堂は、桁行七間、粱行六間の単層入母屋造の桟瓦葺で、唐破風柿葺(こけらぶき)の玄関と共に江戸時代の禅宗方丈建築の典型として国の重要文化財に指 定される貴重なものである。
方丈内部には152面におよぶ障壁画があり、狩野山楽(さんらく)・山雪(さんせつ)筆による「竹虎図」、「梅遊禽図」、「籬草花図」、「牡丹・槇図」、「牡丹唐獅子図」等の金碧画を始め、「竹叭々鳥図」、「山水人物図」等の水墨画で飾られ、杉戸には二十七面にも及び彩色画が描かれており、保存状態も頗る良く創建当時の絢爛豪華さを今に伝え、日本絵画史上特筆される障壁画である。
特定非営利活動法人 京都文化協会ならびにキヤノン株式会社が社会貢献活動として2007年より取り組んでいる「綴(つづり)プロジェクト」(正式名称:文化財未来継承プロジェクト)では、第六期(2013年)から第九期(2016年)にかけて天球院所蔵、狩野山楽・山雪筆の方丈障壁画(重要文化財)のうち金箔襖絵56面の高精細複製品を制作しており、2014年までに16面の高精細複製品が制作され、天球院へ寄贈されました。
現在オリジナルの16面は、良好な環境下で保管し、日本の貴重な文化財を未来へ継承すべく、京都国立博物館に寄託されています。2016年にはオリジナルの56面すべてが博物館に寄託される予定です。
今回の特別公開ではこれら16面、そしてオリジナルの40面をご覧いただけます。
秋の美しいお庭と、貴重な文化財を、ぜひご覧にお出かけください。
☆★☆★ 天球院 方丈障壁画 ☆★☆★
■開催日時:2014/11/15~11/24 10:00 ~ 15:00
■開催場所: 臨済宗妙心寺派 天球院 京都市右京区花園妙心寺町46
■拝 観 料:大人 1000円 中高生 500円 小学生以下無料
■お問合せ:075-354-8195 特定非営利活動法人 京都文化協会
■URL :http://kyo-bunka.or.jp/
http://tenq-inn.com/index.html