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    京都ミステリー紀行

    仏の迷い道(その11)

    ~上半身だけの僧侶たち~

     江戸時代の笑話集『きのふはけふの物語』には坊さんたちの不品行が次から次へと出てくるが、何と言っても「下半身ネタ」が多い。このあたりに当時の人たちが坊さんのどのような部分で最も潔癖なものを求めていたのかを窺うことが出来るのである。
     そこで「下の8」のエピソード。

     ある日ある人がある寺に美しい禿(かぶろ)が居るのを見て、「どこの若衆か」と尋ねたら、「大坂浪人」だという。そこでその人が

    「よい子(美少年)じゃ。しかし、へへ(女陰)が付いていればな」

    と言ったら小坊主が

    「長老様もそう言ってます」

    と答えたのだとさ。
     その寺の長老も「くそっー、あいつが女だったら良かったのに~」と思っていたわけである。
     しかし、この連載を読まれてきた方なら、坊さんの中には美少女よりも美少年のほうが好きな者も多く居たのはお分かりであろう。だからここの長老、いちおう「世間一般の正常な好みの持ち主」ということで、まあまあマシではなかろうか。

     ところで「大坂浪人」というのは大坂の陣で豊臣側に付いた武士たちが敗戦により浪人(失業)したもので、再び仕官する見込みも無くなり、経済的にも困窮して、徳川幕府も対応に苦慮していた。この「失業武士」というのはかなり大きな社会問題になっていたようである。
     江戸時代、普化宗だとか虚無僧だとかいうのがあったが、私はそういったものは幕府の武士に対する失業対策で、侍がプライドを傷つけることなく乞食が出来るようにしたのだと思っている。
    The_Siege_of_Osaka_Castle
     で、このエピソードに出てくる禿(=美少年)も「大坂浪人」と呼ばれているが、「浪人」というのは大人だけとは限らなかったのだろう。子供でも「武士の子で、親は大坂の陣の負け組だった者であり、戦いが終ってから引き取り手が無かった者」は「浪人」だった。恐らく、この禿の親は大坂の陣で討ち死にしたのではないか。今で言う「戦災孤児」である。その孤児をこのお寺が引き取ったと。
     つまり、わりと社会的なことをしているのである。もちろん、ひょっとしたら幕府から「引き取れ」という命が来たのかもしれない。そりゃ、戦災孤児の数よりお寺の数のほうが多いだろう。そこでこのお寺も「社会的責任」を果たしたと。
     でも、「女の子なら良かったのに」と思っちゃったりして。。。この辺がまずいですね。あるいは、美少女と間違えて引き取ったのか。。。

     次は「下の11」である。

     ある山寺の坊主が親しい人に

    「このごろ若衆に飢えて困っている」

    と愚痴をこぼした。
     すると相手が「それじゃあ張形(はりがた=今で言う「大人の玩具」の一種)をプレゼントしよう」と言ってくれた。
     喜んだ坊主は「好みを言ってもいいか」と尋ね、相手は「どのような好みか」と尋ね返す。すると坊主は

    「女陰の形の奴がほしい」

    と言ったのだとさ。

     まあ、この坊主はボーイフレンドよりはガールフレンドのほうが好みだったようで、その点ではノーマルである。ちょっとはマシか。
     って、こんなので納得してよいものか?

     何はともあれ、上半身は僧侶でも、下半身は俗人そのままなのである。
    (来週に続く) 

    【言っておきたい古都がある・171】

    付録
    『きのふはけふの物語』
    きのふはけふの物語
    下の8
     さる寺へ参りけるに、美しき禿の居けるを見て、「さてさて美しき御若衆かな。どなたから御越しぞ」と問ふ。
    「あれは大坂浪人ぢや」といふ。
    「さう見えた。よひ子ぢや。さりながら、とてもの事にへゝをつけてほしや」といへば、新發意きゝて、「長老さまもさやうに仰らるゝ」といふた。

    下の11
    山寺の坊主、親しき人にあふて、「この程久しく若衆に飢ゑて迷惑をいたす」と語る。
    此人きゝて、「もつとも、お道理や。何とぞ思案して、おにやけの張形を仕、進じ申さう」といへば、坊主満足して、「それはなによりの御心ざしで御座らう。善惡頼み入候。たゞし、とてもの事に好みがある」と申さるゝ。「いかやうの御このみぞ」と問へば、「味をばへゝの味になされてくだされよ」といはれた。

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