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    京都ミステリー紀行

    四千年の知恵(その23)

    ~戦争反対のためには弾圧も辞さず~

    前回の続き。
     秦檜さんは主戦派の岳飛を排除して和平の道を進もうとする。
     どうやって排除したか。
     

     謀反の濡れ衣を着せて断罪した。
     それも「莫須有(有ったかもしれない)」という容疑で。

     「有ったかもしれない」ということは、「無かったかもしれない」はずなのだが、そこはお構いなし。
     処刑された岳飛の背中には「尽忠報国」の刺青があったという。
     しかしまあ、「忠を尽くして国に報いる」本人である岳飛さんはそれで満足かもしれないが、一緒に戦争に巻き込まれる民衆はたまったものではないだろう。

     秦檜さんはこの後も非難を浴びてもものともせず、反対派に対して徹底的な弾圧を行い、講和に批判的な民衆に対しても「文字の獄」を起して弾圧するなど、約20年の長期政権を担当した。
     反対派というが、主戦派である。戦争をやれと言っていた人たちを蹴散らした。

     「文字の獄」というのは、文書に書いた文字や内容が皇帝や体制を婉曲に批判しているとして、当該文書を作成した者を罰すること。実際には無実であることが多い。
     日本でも徳川家康が「国家安康」の文字でいちゃもんをつけて大坂の陣になったが、同じようなものである。それを民衆に対してやったわけだから、安政の大獄なみだな。

     そう、秦檜さんは「国家安康」と安政の大獄をいっぺんにやったわけである。
     全ては平和のため。どんなに非難されてもやり通した。戦争反対のためなのだ。多少の犠牲はやむを得ない。
     中国4千年の知恵。批判に対しては、馬耳東風。

     で、秦檜さんのその後。
     キリスト暦1155年、秦檜さんは宰相の地位に居座ること20年、暗殺される事もなく、失脚する事も無く、66歳で死んだ。
     天寿を全うしたのである。
     秦檜さんによって謀反の濡れ衣を着せられて謀殺された岳飛の孫、岳珂が秦檜さんの最期を書き記している。

     危篤であった秦檜さんはなおも政敵であった張浚を追い落とそうとしていた。
     病床の秦檜さんは役人が持参した張浚に対する判決を記した上奏文に署名をしようとしたところ、手が震えて書くことが出来なかった。
     流石に妻の王氏も屏風の後から手を振って「太師(秦檜)を疲れさせないように」と述べて役人を引上げさせようとした。
     秦檜さんはなおも署名しようとしたが、ついに机に倒れ込みそのまま死亡したという。
     逆らう相手はあくまでも潰すという見事な執念である。

     しかし、事実上秦檜さんによって殺された人の孫が書いた記録を何処まで信じて良いのやら。

     ところで、南宋の高宗は金を後ろ楯とする秦檜さんに対して隠忍自重を重ね、秦檜の生前には「私は彼を得たことが嬉しくて夜も眠れない程だ」と語っていたが、秦檜さんが死ぬと楊存中に対してそれは本意ではなく「私は今日からは靴の中に匕首を隠さずに済む」と語り、秦檜派の朝臣100人以上を弾劾のうえ罷免してしまった。

     親玉が死ねば子分は悲惨であるな。

    秦檜夫妻の像(岳飛の廟)

     ちなみに杭州の岳王廟にある秦檜夫妻の像は、秦檜さんと奥さんの王氏が後ろ手に縛られて跪いている姿である。
     これが中国なのだ。国が「こいつは悪い奴だ」と認定すれば、死んでも永久に「悪い奴」なのである。
     かつてはこの像に唾を吐きかける習慣があったという。「売国奴」を罵倒するのが中国人であったと。
     しかし、これは違うのではないか。

     つまり、民衆は「売国奴の秦檜さんに唾を吐きかけている」と見せかけて、本当は中国政府に唾をかけていた。
     中国4千年の知恵。敵は本能寺にあり。
     おっと! これは「日本の知恵」でした。。。
     中国なら、面従腹背かな?
    (来週に続く)
    p style=”text-align: right”>【言っておきたい古都がある・363】

    谷口年史

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    谷口 年史(たにぐち・としふみ)

     

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