clubfameの歴史

生え抜きライター大活躍’04

04

 ’04年5月号「楽ちん酒場」[34]は、「創作料理から、純居酒屋へ」という街のベクトルを、割と早い段階でキャッチした号だったと思う。こういった雑然としたライブ感は、少なくとも現在の情報誌では掟破りの営業時間中取材で出る。しかも賑わっている時間帯なので、店主の方々は忙しい。すると取材というより実況になる。その時間帯の取材そのものと、実況原稿を気に入ってくださった店と取材陣に感謝だ。本誌生え抜きのライターが全盛期であり、この頃の原稿は、全体の統一感という意味でも、非常にクオリティが高かったような気がする。
 ’04年は、「2カ月連続特集」というのを立て続けにやってみた年でもあった。8月号・9月号「床特集」[35]と11月号・12月号「室町特集」[36]だ。決して多くはない、限られたページで、多くの店を紹介しようとしたときに、「文字数を減らす」ってことを、どうしてもできない物書き体質が本誌の悪癖というか、ある意味美徳だと思う。「100文字ソコソコでは伝わらん」という気概の表れ、苦肉の策と言えばそれも正しい…。

[36]室町特集

雑誌 京都 ClubFame
雑誌 京都 ClubFame
雑誌 京都 ClubFame雑誌 京都 ClubFame