03
’03年1月号「京都駅まわり特集(これまた原題はやたら長い)」[31]。エリアシリーズの「思わぬ盲点」だったのがこの京都駅。夜の「一軒目」の潜在ニーズの高さは意外だった。以後4度に渡って京都駅まわりを特集する(’05年1、2月合併号・’06年10月号・’07年11月号)。
5月号「小割烹」[32]は京都が誇る味、下積みの少ない創作料理人ではない、凜とした味を出す料理人に出会った号である。
11月号「ストア・エンジニア特集」[33]。世の中は「デザイナーズカフェ」や「デザイナーズレストラン」全盛の頃で、その騒ぎ方に「?」だった、というか既に飽きてきた本誌が、「京都出身」「デザイナー禁句」という縛りをつけて、「cafe co.」森井良幸、「Arai planning」荒井弘というふたりのエンジニアを特集した。その布石は、先の別冊町家号にあるふたりの対談である。「エンジニア」という名称が「デザイナー(もしくはデザイナーズ)」という言葉に対する、本誌なりのアンチテーゼでもあり、良くできた号だと思っている。巷の流行りに対して、ピリオドを打ちたかったという気持ちでヒネリ出した、その「エンジニア」という言葉選びはプライドでもある。
[32]小割烹
[33]ストア・エンジニア
ビンセント・ギャロ登場