直指庵 ・嵐山・嵯峨野を歩いても、ここまでは来ない! / 秋の特別公開
紅葉見頃の続く今週の京都。
この三連休は、どこも身動きが取れないかもしれない。
しかし、北嵯峨の「直指庵」まで来れば、この風情に時の経つのも忘れることだろう。
大覚寺を横目に、北嵯峨をあるく。もう、あなたは京都通を自称して良い。
巷の京都情報やブログを見ても、
直指庵の様子を伝えるものがいかほどか見れば納得できるはずだ。
竹林を歩くと、石碑にであう。
左手に進めば庵が紅葉の木々に埋もれ佇んでいる。
境内の山中に、大講堂も金堂も、手の込んだ庭園があるわけではない。
竹笹や木々の葉擦れの音、鳥の鳴き声だけが聞こえてくる贅がある。
ここは隠元禅師に臨済禅を学んだ独照禅師が、正保3 (1646)年に草庵を結んだのが始まりで、大寺院になるも衰退。
幕末の頃、近衛家の老女で勤皇の女傑「津崎村岡局」が浄土宗の寺として再興したと伝える。
庵には、思いの丈を綴る「想い出草」ノートの部屋があり、そこには「そっとその意地を私の心(ノート)にすててください。苦しむあなたをみているのがつらいのです。」と書かれている。
そのノートは5000冊を超えていると聞く。
ヒット歌謡に歌われ、女性雑誌の掲載記事に人の溢れた頃もあった。
おおよそ庵の風情をなくしていた頃だ。
今、庵らしさを取り戻している。


葦葺の庵(本堂)の周りに茂るカエデは、緑から黄、橙、朱色へと、そして赤、真紅へと表情を変える。
境内には、開山堂や水子地蔵尊、思い出草観音像、修練道場とあるが、
回遊途中には、何回も立ち止まり声をあげさせられてしまう。
☆★☆★ 直指庵 修練道場 秋の特別公開 ☆★☆★
修練道場の公開時間:午前10時~午後4時まで
※寺宝展示 ,勤皇の女傑 村岡局遺品
※想い出草ノート(昭和40年から一部公開)
※修練道場は春・秋の特別公開時しか開放していません
■開催日時:2012年11月17日(土)~12月2日(日) 9:00~16:30
■開催場所:直指庵 修練道場 京都市右京区北嵯峨北ノ段町三番地
■拝 観 料:500円
■お問合せ:075-871-1880
http://www5e.biglobe.ne.jp/~jikisian/index.html