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 「鳥あえず苦しいの」
息つくヒマない我慢飛行。私しゃ切ない渡り鳥。

  「隊長、やはり3班の偵察係も戻ってきません!」「う〜ん、思ったとおり今年の日本横断は一筋縄ではいかんようだな…」「やはり進路を変更しますか?」「いや、伝統ある春の渡りだ。何としてもこのルートで隊員とその家族を故郷に戻すのが私の使命だ」「しかし、日本を横断後も旅は続くのです。ここで無駄な体力を消耗することは命にかかわります」「ここ数十年のこの国の空の汚れ方は尋常ではないしなあ」「下手をすると、途中でみんな墜落してしまうかも…。そこで、私にひとつ案があるのですが」「何だ、言ってみたまえ」「どうせ空の上で汚れて黒くなるのです。いっそカラスに化けて来年の春までこの国で過ごすというのはどうでしょう」「…迷案だな」


【作】
蔡 恵郷

京都精華大学芸術学部
マンガ学科カートゥーン・マンガコース3年生

地球が汚れていると強く感じるのは道路上ですね。自転車通学なので、狭い道での車の排気ガスには本当に参ります。まして鳥なんか絶対に迷惑してると思いますよ。

【評】
ヨシトミヤスオ

京都精華大学芸術学部・
教授

煙の中に突入する前と、突入後の鳥の表現が特に傑作だね。マンガのおかしさというのは、テクニックよりもとぼけた味の方に軍配が上がることが多いといういい例だ。

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